2016-03
シーラントについて
シーラントって聞いたことがあるでしょうか。
ポテトチップスやパンなど柔らかいものを食べた時、一時的に奥歯の溝に食べ物が詰まりませんか?
じつはあの溝は、食べカスやお口の中にいるバイ菌がとてもたまりやすい場所で虫歯の3大好発部位といわれているんです。
今回のテーマ、シーラントはお子さんを対象とした歯科予防処置の一つで、歯磨きをしてもどうしても虫歯になりやすい奥歯にある溝に行う処置のことです。
たとえば、まだ弱いと言われている状態の、生えたばかりの乳歯や永久歯を守るために、あらかじめこの溝を埋めてしまおうという処置なんです。
このシーラントという処置は、そのまだ弱い歯の奥歯の噛み合せの部分や、前歯の裏の深い溝を歯科用の特殊なプラスチック、セメントなどでコーティングして、虫歯にならないようにします。
シーラントは歯を削ったりしないのに、その虫歯予防効果はとても高いので、お子さんにオススメの予防処置の方法です。
そして、この治療は保険の範囲で治療できる歯科医院が多いのもメリットの一つだと言えます。
このシーラント、一体いつしたらよいのでしょうか。
個人差がある歯の生えかわりですが、乳歯に関しては、歯科医院でお口をあけることができる年齢から可能だと言えるでしょう。
お口を開けてしばらく処置のためにがんばってもらう必要があります。
スタッフやご両親の指示を聞いてくれる年齢になれば歯科医院で相談を始めてみてください。
また、永久歯が生えてくる6歳前後には、一生使っていく永久歯を守るために歯科医院で処置の相談を始めましょう。
生えたばかりが歯は一番もろく弱いので、虫歯リスクが高い子は早い 処置がいいと言えます。
この処置を行うことができないケースとしては、歯科治療を受けられない歯科嫌いの子どもや、大きな虫歯がすでにあって、溝の部分がすでに崩壊していたりするときなどです。
処置の対象になるか、担当医に見てもらうといいでしょう。
このシーラントには虫歯にならない健康を保つことで有名なフッ素も含まれています。
シーラントを行った歯に関しては60%以上虫歯にならないという調査結果も出ていて効果は大変期待できるものだと言えますね。
そのシーラントはいずれもあくまでも予防処置であって、必ず行うというものではないので、あまり無理やり歯科医院に連れ込んで歯医者嫌いの子どもを作らないように注意していただきたいと思います。
また、シーラントをしたら、絶対虫歯にならないというわけではありませんので、複雑な歯がたくさん集まっているお口の中に潜んでいるバイ菌を常に増やさないよう、歯磨きはいつでもきちんと行っていかなくてはなりません。
その歯にのみ、効果を表すもので、歯と歯が隣り合っている糸ようじが通る場所の虫歯や歯ぐきの歯周病などを防ぐ効果はありません。
そしてシーラントは、永久的なものではありません。
薄くコーティングしてあるだけのものなので、歯に強い力がかかったりすればとれてしまうことがあります。
特にお子さんの口の中だととれたことに気づかないこともあります。
歯のことでしたら、 いつでも人形町駅すぐそばの笠原歯科へご相談ください。
歯の神経の治療をしたことがありますか?
歯の神経の治療をしないで済んでいる方はぜひそれをキープしていただきたいのですが、今までに神経を治療したことがあるという方も多いのではないでしょうか。
実際、歯の神経というのは一体どうなっているのでしょうか。
一般の方が考える歯の形のイメージは歯ぐきにの上に歯が刺さっているものというイメージをお持ちの方が大半だと思います。
歯はとても硬くエナメル質というもので保護されていることくらいまでは知識として知っている方もいることでしょう。
しかしながら、その歯の中を説明できる人というのはそう多くないでしょう。
実際歯の中はどうなっているか説明していきましょう。
歯は衝撃に耐えられるよう、目に見えないくらいのこまかな繊維に支えられています。
その状態を歯ぐきが守るようにかぶさっているイメージを持っていただけばよいと思います。
歯の中にはそれぞれに歯髄という、いわゆる神経の管が入っている穴があります。
前歯は1本、奥に行くにつれ、その管の数は2本以上に増えています。
この歯の神経は歯全体に栄養を運ぶ働きをしたり、噛むことによるあらゆる刺激を受けたり感じたりしているのです。この神経が存在していることにより歯は健康
な状態を保つ事ができるのです。
虫歯になった時に冷たさが痛みとして感じたり、知覚過敏のしみる!という感覚などを主に感じ分けることができます。
おかげで歯の異常を感知し、発見するためにも一役買っていることにもなるわけですね。
神経のある歯と無い歯では、その寿命も大きく違うことが分かっています。
神経をとるという治療は、進行してしまった虫歯が神経に届いてしまったケースになった時に行われます。
痛みが強くなって細菌におかされた神経は残念ながら残しておくことができません。
実際の治療は、麻酔をして、いろいろと感じるために存在する神経の感覚をなくした上で、歯の中にある神経を取り除きます。
丁寧に清掃を繰り返し、神経が入っ ていた空洞を埋めるために半永久的に存在できる人工的な薬を詰めておくものになります。
神経治療が終われば、神経を治療するために開けた部分を埋めたり、金属で噛み合わせ面を作るなどのかぶせもの、詰め物を作り上げる治療へと移行してその歯の治療を終了させます。
しかし、神経をとった歯は外見上は骨に埋まり、歯ぐきには支えられているものの、枯れ葉と同じで栄養を受け取ることができなくなるのでだんだんと弱くなってきます。
栄養が行き届かなくなった歯は死んだようなものなので、歯の色が黄色くなってくることもあり、もろくなっているので定期検診が必要になってきます。
周囲からの刺激などを感じられなくなった歯は、歯ぐきと歯の溝に潜む細菌からの攻撃も感じなくなるため再度細菌におかされることがあります。
神経の治療を何度かやりなおすことになった方はこのような理由からです。
できれば神経の治療をすることにならないよう、今ある健全な歯を大切にケアしていく必要があります。
加えて、すでに神経をとる治療をしたことのある方は、そのもろくなっている歯を大切に守っていくために歯科医と一緒に丁寧なケアをし続けていく必要があるのです。
キシリトールについて
キシリトールについて
キシリトールという言葉を聞いたことがありますか?
おもに、ガムなどに添加されている糖分の一つです。
白樺やカシの木から採れる糖アルコール成分を原料にした、自然の甘味料なんです。
イチゴやプラムなどのフルーツにも含まれていると言われていて、その甘さは砂糖とほぼ同じくらい。
解けるときにすっと冷たく感じる特徴があります。
それはキシリトールが溶けるときに熱を奪うという面白い効果があるために、ガムを噛んだときにこのように感じる人がいるかもしれません。
これを利用して、肌着や化粧品などに使われることもあるんです。
キシリトールの効果について
キシリトールはむし歯の原因とされている酸を作らせないという働きがあります。
通常お口の中は食べカスを餌にしているプラークなどから酸が出されて歯を徐々に溶かしていき虫歯が発生するのですが、虫歯菌が活動しにくい環境になるので、結果として虫歯ができにくいということになるのです。
加えてキシリトールを食べると、唾液がたくさん出されるので、唾液の中のカルシウム成分が歯を強く、硬くもう一度利用されるので、丈夫な歯が作られるというわけです。
これを再石灰化と呼んでいます。
甘いのに、虫歯ができないなんて、夢のような糖分ですね。
キシリトールを摂るタイミング
このキシリトールの効果を最大限に利用するためには、食事後がオススメです。
その後歯磨きをするといいと言われています。
むし歯の予防効果を期待して、フッ素という虫歯予防に欠かせない歯磨き粉をしようするとさらに効果増大となります。
キシリトールガムの注意点
スーパーなどで見かけるキシリトールガムには多くの種類が存在します。
キシリトールの特徴として、味が続かないという点があるため、他の甘味料と混ぜて作られているガムもあります。
そのため、キシリトールを過剰に信じて歯磨きを怠ったりしているとキシリトールの効果はおろか、逆に虫歯を作ってしまうこともありますので注意が必要です。
キシリトールの含有量を確認して、安心な商品を選ぶようにするとよいでしょう。
またキシリトール自体は身体に害はありませんが、過剰に摂取するとお腹が緩むことがありますので注意してください。
また歯科医院では専売品として、キシリトール100%配合のものを取り扱っているところもありますし、最近ではチョコレートなどに応用されたものも存在します。
うまく生活に取り入れて、虫歯のない毎日が過ごせるといいですね。